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我が家のアイドル

我が家のアイドル

天国の愛犬(ロビン)

ロビンは私がトリマ-の学校に通っている時に家族になった、黒いパピヨン。
北海道の方から里親としてうちに来た子です♪
ロビンという名前も、前のお家で呼ばれてた名前です。
譲って頂いた時、もう1歳過ぎてたから初めはなかなか懐いてくれなかったけど、少しずつ心を開いて行ってくれた・・・。

でもご飯の時だけは傍に近付けなかったなぁ~。
昔、食事中に嫌な思いしたのかな?そう思ってた・・・。

ロビンがうちの子のなって2ケ月後、事件は起こった。
その頃、すでに家族だったキャッシ-とロビンを連れて、いつものように散歩に出ました。
ちょうどその時間は小学生の下校時刻と同じだった・・・。
ロビンは子供が苦手な子だった。
だから、怖がらないよう気を付けていたつもりだった。

小学生がロビン達を見て走りよって来ました。
それがロビンにとって凄い恐怖だった。
驚いたロビンは激しく暴れ、逃げ出そうとしました・・・。
落ち着かせないと!そう思った瞬間、ロビンの体に繋がれていたリ-ドが外れ、自由になったロビンは道路に飛び出していた・・・。
あまり車が通らなかった道だったけど、その時にかぎって車が走ってきたのです。

「危ない!」そう思った次の瞬間、ロビンの叫び声・・・。
道路に横たわるロビン・・・。
車を運転していた人は、一度後ろを振り返った後、走り去ってしまった。

とにかく病院に連れて行かないと!
そう思い抱き上げようと体に触れた瞬間、突然の出来事に怯えていたロビンは、私の腕に思い切り噛み付いた・・・。
私の腕から血が流れてた。
でも私はロビンの事で頭がいっぱいで痛みなんて感じなかった。
ロビンの方がもっと痛いんだ・・・。そう考えていた・・・。

とりあえず、家に連絡しないと・・・。
そう思ったけど、お金を持ってなかった私は公衆電話も使えない。
どうしようもなかった・・・。

その時、後ろから突然声をかけられた・・・。
いつも私が買い物をしている駄菓子屋のおばさんだった。
「うちの電話かしてあげるから」
地獄に仏だった・・・。
おばさんにお礼を言って、電話を借りた・・・。

家の電話番号。いつもは頭の中に入っているはずの番号が思い出せない。
深呼吸をして、1つ1つゆっくりと番号を押した。
「もしもし」母の声。
頭の中が真っ白だった私は、なかなか言葉が出なかった・・・。
「ロビンが事故に合っちゃった、すぐに来て」そう言うだけで精一杯。
お店の場所を伝えて電話を切った・・・。
もう一度お礼を言ってお店を出た。

外に出ると、近所の人が、ロビン達を見ていてくれた。
キャッシ-を見るとふるえてた・・・。
そんなキャッシ-を抱きしめ、母が来るのを待った・・・。

母はすぐ来てくれた。母も動揺しているのが分かった。
駄菓子屋のおばさんが、抱き上げると痛がるロビンの為にダンボ-ル箱を貸してくれた。
本当に凄く感謝した・・・。
ロビンの為にここまでしてくれて、嬉しかった・・・。

ダンボ-ル箱にロビンをそっと寝かせ、病院に向かった。
「助かるといいね」おばさんは最後にそう言ってくれた。
車に乗って走り出した瞬間、今まで堪えていたものが一気に溢れてきた。
<ロビンはまだ死んだわけじゃない!だから泣かない>そう自分に言い聞かせても、止める事が出来なかった。

病院に着くと、他の患者さんが一人いたけど、みんなロビンを優先してくれた。
手術中も「どうか助かって!」そればかり考えてた。
手術前に先生から、「もし助かったとしても寝たきりの生活になるかもしれません。何十万という治療費がかかるかもしれません、それでも一生この子を介護できますか?もしかしたら、同じ犬種を買った方が安く済むかもしれませんよ・・・」そう聞かれた。

たとえ一生寝たきりの生活になっても、ロビンが生きていてくれればそれでいい・・・。同じ犬種はたくさんいるけど、ロビンはこの子しかいない。
どんなにお金がかかってもいいから助けてほしい。そう答えると先生は安心したように「全力で頑張ります」そう言ってくれた。

手術は30分ほどで終わった。
ロビンは静かに眠っていた・・・。
「何とか助かりましたが、これから容態が変わるかもしれませんので、とりあえず入院させます」
先生にロビンを預け、病院を出ると車で待ってたキャッシ-が起き上がり、病院の中をじっと見つめてた。
私が、「ロビンは大丈夫、先生が付いてるから」そういうと安心したように寝そべった・・・。
「絶対助かる!」そう信じてた・・・

次の日の朝、病院から退院の許可がおりたので、学校が終わった後に迎えにいった・・・。
ロビンは私の姿を見つけると、しっぽを振って喜んでくれた。
体の怪我も痛いはずなのに、痛みに絶えながらも体全体を使って喜んでくれてた・・・。
この時思った。動物って何て優しい生き物なんだろう。
自分をこんな目に合わせた人間を怨む事なく、人間を信じてくれてる。
そんな事を考えたら、ロビンが凄く愛しく思えて涙が出そうだった。

先生は「今は元気そうに見えてもいつ容態が変わるか分かりません。もしおかしいと思ったら夜中でもいいので、すぐに連れて来てください。」そう言ってくれた・・・。

ロビンは家に帰るといつものお気に入りのクッションの上に寝そべり、寝息を立て始めた・・・。
こんなに元気なんだから、きっと大丈夫、そう信じていた・・・。

そんなロビンの容態がおかしくなったのは、次の日のお昼頃だった。

この日、何か胸騒ぎを覚えて母に頼んで学校を休ませてもらった。
虫のしらせっていうなかな?
ロビンにずっと付き添ってあげたかった・・・。

10時頃、母は私にロビンを任せ仕事に出かけた。
ロビンは相変わらず、すやすやと眠っていた・・・。

お昼、ロビンのご飯の時間。
病院で教えてもらったように、いつものフ-ドをお湯でふやかしてあげた。
でも、いつもと様子が変わってた。
ご飯を全然食べたがらない。水も飲みたがらない・・・。
手術したから食欲がないのかな?そう思って体に触れると明らかに体温が低い・・・。

おかしい。そう思いお尻の辺りを触ると何かに触れた・・・。
調べてみると、真っ赤な色をした血の塊のようなもの。
血便だった・・・。
慌てて母に「すぐ帰ってきて!」そう電話で伝えた・・・。

その間も少しずつ体温が下がって行く・・・。
毛布にロビンを包み、暖めた。そうこうしているうちに痙攣が始まった。
学校の授業、獣医学で習った症状と同じショック症状・・・。
ショック症状が起きると助かる確立は低い!そう聞いていた。
もう時間が無い・・・!

私は振るえが止まらないロビンを抱きしめ、どうか間に合って・・・そう祈っていた。
でも体温はどんどん下がって行き、振るえも治まっていった。
それが何を意味しているのか分かった・・・。
もう助からない・・・。そう察した。

私はもう一度抱きしめ、「頑張って・・・」そうロビンに言った。
でも、ロビンは助からなかった・・・。
動かなくなったロビン。そんなロビンをずっと抱きしめてた・・・。

その時、ようやく母が帰ってきた。
母は「病院に行くよ!」そう言った。
でもロビンはもう全然動かなかった。
そんな母に私は静かに「ロビン死んじゃった・・・」そう言った。
そう言うのが精一杯だった・・・。

あの時事故に合わなかったら、私がもっと気をつけていれば・・・。
今さら後悔しても遅い・・・。
私はずっと、冷たくなったロビンを泣きながら抱きしめていた・・・。

ロビンがなくなったのは1才。
早すぎる死・・・。何度も自分を攻めた・・・。
でも、いくら後悔したってロビンは戻ってくるわけじゃない・・・。

たまに、ノ-リ-ドで愛犬を散歩させている人がいる。
いくらおとなしい子でもリ-ドを付けずに散歩させるのは危険です。
ロビンみたく、いつ何が起こるか分からない。
リ-ドは愛犬にとって命綱のようなものです・・・。

愛犬を事故で亡くす事、病気や老衰で亡くすよりはるかに辛いです。
これだけは飼い主の責任なんですから・・・。

私やロビンのように辛い思いをする子を増やさない為にも、散歩の時は必ずリ-ドは付けてあげてください・・・。
愛犬がいつまでも元気でいてくれるのが一番の幸せだと思うから・・・。


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